パラサイト•ダソンのお辞儀の意味を考察!すぐにジェシカに懐いた理由は?

パラサイト•ダソンのお辞儀の意味を考察!すぐにジェシカに懐いた理由は?

2020年に大ヒットした映画『パラサイト 半地下の家族』。

この映画、ストーリーが展開する中で様々な伏線が張られているのが特徴なんです。

2020年1月に公開された映画でありながら、何気ないシーンにも意味があるのでは?と、ネット上では考察合戦が今なお大盛り上がり!

今回は、『パラサイト 半地下の家族』の序盤でダソンがお辞儀をした意味について考察してみたいと思います。

 

序盤はくすくすと笑いが起こるようなブラックユーモアあふれるシーンが多いのですが、このダソンのお辞儀のシーンもその1つ。

でも、実はなぜお辞儀をしたのか確かに不可解なんです・・・

 

それでは!「パラサイト•ダソンのお辞儀の意味を考察!すぐにジェシカに懐いた理由は?」と題して考察をスタートします☆

ぜひ最後までお付き合いくださいね♪

 

パラサイト 登場人物をおさらい

まずは、登場人物のおさらいからしていきましょう!

 

キム家

父ギテク・母チュンスク・兄ギウ・妹ギジョンの4人家族。

全員が失業中で貧しく、半地下のアパートに暮らしている。

 

パク家

父ドンイク・母ヨンギョ・姉ダヘ・弟ダソンの4人家族。

ドンイクはIT企業の社長。高台の豪邸に住む富裕層。

 

パラサイト 序盤のストーリーをおさらい

ここでは、ダソンのお辞儀に至るまでのストーリーをおさらいしていきますね。

 

パク家に入り込むギウ

貧しい家庭に暮らす息子ギウですが、名門大学に通う友人から「留学する期間だけ、家庭教師のアルバイトを代わりにやってほしい」と頼まれます。

自分は大学生でもないから家庭教師なんて無理だとギウは断りますが、何度も大学受験をしたギウなら大丈夫だという友人。

そこで妹のギジョンに大学の在籍証を偽造してもらうと、身分を偽って家庭教師をすることに。

その家庭教師先こそが、パク家なんです!

 

身分こそ偽ったギウですが、キム家の娘ダヘへの勉強の教え方は堂々としたもの。

それを見た母ヨンギョの信頼を得て、無事家庭教師として採用されるのです。

 

問題児(!?)な息子ダソン

ダヘの家庭教師として雇われたギウですが、パク家にはもう1人の子どもがいました。

年の離れた末っ子の弟ダソンです。

 

この子が、まあ自由奔放!・・・と言えば聞こえはいいのですが(笑)、とにかくやんちゃ!

初対面のギウにも、挨拶を促されたのに無視して突然弓矢を撃ってくるんですから・・・

その他にも、家中を走り回ったり突然寝転んだりとやりたい放題。

 

そんなダソンですが、母ヨンギョは悪びれもせず「ダソンは今インディアンに凝っているから、アメリカからわざわざ取り寄せた弓矢なの。」なんて言って、ダソンを注意もしません。

ダソンが描いたという一見ぐちゃぐちゃに描かれた絵も「この子には絵の才能がある!」と、その美術センスをほめたたえる母。

でも、ダソンに絵の家庭教師を雇っても1か月と続かないとこぼします。

そこでギウが思いついたのが・・・

 

ギジョンもパク家にパラサイト(寄生)!

ギウが思いついたのは、妹ギジョンをダソンの家庭教師として雇ってもらおうということ。

兄妹そろってパク家で仕事が得られるというわけです。

ただし、自分の妹だということは秘密。

ヨンギョに「イリノイ州の大学で美術を学んだ女性を知っている」と持ち掛けます。

 

さらに「子どもの扱いに長けている」「子どもを美術大学に合格させるスキルがある」など、ヨンギョが食いつきそうなワードを並べるギウ。

まんまとのせられたヨンギョは、ギウにその女性を紹介してもらうことに・・・

ギウに連れられてパク家を訪れるギジョン。

「名前はジェシカ」「一人っ子」「イリノイ州の大学卒業」などウソの経歴を必死に頭に入れています。

 

でも、元々本当に美術大学を受験していたギジョン。

絵の心得はありました。

 

パラサイト•ダソンのお辞儀の意味を考察!すぐにジェシカに懐いた理由は?

おまたせしました!

ここからはダソンのお辞儀の意味、そしてジェシカ(ギジョン)に懐いた理由を考察していきますね。

 

問題のお辞儀のシーン!

あらすじの続きです。

お辞儀シーンについて触れる部分です!

 

ダソンの家庭教師としてパク家を訪れたギジョン。

母ヨンギョはさっそくダソンの絵を見せて「この子には絵の才能がある!バスキアのようでしょ!」と猛アピール。

適当に相槌をしつつ、ダソンの部屋に案内されます。

 

「じっとできない息子で。」と言いつつ案内するヨンギョ。

その言葉通り、部屋のドアを開けると床に寝転がっているダソン・・・

ギジョンは驚きもせず、「親の前では教えない」「階下で待つように」とヨンギョを締め出します。

 

心配になったヨンギョは、家政婦のムンヴァンに飲み物を持って偵察に行くよう言い付けますが、ダイニングにはダソンとジェシカ(ギジョン)が座っているではないですか!

ジェシカが部屋に戻るようにダソンに言いつけると、あのやんちゃできかん坊のダソンが・・・

ジェシカに対して45度に腰を折り、丁寧なお辞儀をするんです!!

 

 

ちょっと不気味な感じですよね・・・

しかし、母ヨンギョが余りのダソンのいい子ぶりに感動。

ジェシカから「ダソンの絵からは精神病の傾向が見られる」と言われ涙目に。

まんまと高額な芸術療法の契約を結ぶことになるのです。

 

このダソンの「お辞儀のシーン」不穏に思った方は多かったようです・・・

 

 

考察①ダソンは愛情不足だった!?

なぜ一度の授業で、ダソンはそこまでジェシカに敬意を表すまでに心を掴まれたのでしょうか?

そこは映画の中で直接的には描かれていません。

でも、1つの考えとして、ダソンが愛情に飢えていたのではないかと考えられます!

その証拠に、母親ヨンギョはダソンを注意することもなく絵の才能を信じているなど親バカな面もあるかに見えて、実はダソンにスキンシップをしているシーンが一度もないんです。

 

ヨンギョが常に抱っこしているのは、愛犬。

一方でジェシカは家庭教師の指導の間、常にダソンを膝の上に乗せているんです。

常に抱っこしてもらい愛情に包まれている安心感で、ダソンは落ち着きジェシカに心を開いたのではないでしょうか?

逆に、いつもの手に余る言動も、愛情不足からくるものだったのでは・・・?

 

現に、ジェシカが来る前のダソンが一番懐いていたのは家政婦のムンヴァンでした。

家族との愛情あふれる交流が無く、家族の中に居場所がなかったのかもしれません。

そんなダソンの心の隙にうまく入り込んだのがジェシカだったのです。

 

考察②さらに深い関係を考察する人も・・・

ネット上では、ジェシカとダソンの関係について「一度の授業という短時間でダソンをあれだけ懐柔したのは、あまりに不自然」だという声も多いです。

そして、ちょっと言いにくいのですが「性的な接触があったのでは?」という考察も多いんです・・・

実際、初めてジェシカ(ギジョン)を紹介される際にも、ダソンは部自室でお尻に矢を挟んでもぞもぞしているシーンがあるんです。

ダソンの年齢ははっきりわからないものの、背格好から推測するに小学校4・5年生ですよね。

性的な目覚めがあってもおかしくない年齢です。

 

おもちゃの矢をお尻に挟んでふざけていたように見せかけて、実は性的興奮を得ていたのではないか?とも、確かに考えられますよね・・・

ジェシカ(ギジョン)は、ダソンと2人きりで授業をするため、初回にも関わらず母親を締め出します。

そして毎回、授業の際にはフルーツを持ってきた家政婦にも「部屋には入ってこないで。ノックだけして部屋の外に置いていって。」と言っています。

これは、「部屋に突然入られたら困ることをしている」ということを暗示していますよね・・・

 

まとめ

「パラサイト•ダソンのお辞儀の意味を考察!すぐにジェシカに懐いた理由は?」と題して、『パラサイト 半地下の家族』の1シーン、ダソンがお辞儀をしたシーンについて考察してきましたがいかがでしたか?

このシーン自体は、ストーリーの序盤に登場する笑いも起こるようなシーンではあります。

でも、深く考えるとダソンのさみしさや性的な目覚め、そしてジェシカ(ギジョン)の巧妙さを感じてしまいますよね。

そして、富裕層であるパク家の母ヨンギョがアメリカびいきや、実力はあっても大学に進学できない韓国の格差社会、貧困層と富裕層の歴然の差、貧困層であるキム家の子どもたちのたくましさ・・・

様々なものを感じることのできるシーンなんです!

そして、クライマックスはとんでもない展開が待っています!

>>パラサイトのラストシーン!殺した理由についての考察はこちらから

ついつい流してしまいそうな、ダソンのお辞儀。

あなたも着目してもう一度『パラサイト 半地下の家族』を見てみませんか?

最後までお付き合いくださってありがとうございました☆