こんな夜更けにバナナかよ実話どこまで?原作と映画の違いも調査!

こんな夜更けにバナナかよ実話どこまで?原作と映画の違いも調査! 映画

2020年12月4日の金曜ロードショーで放送される、『こんな夜更けにバナナかよ』。

楽しみにされている方も多いですよね?

この2018年公開『こんな夜更けにバナナかよ』ですが、全身の筋肉が年々衰えていく進行性筋ジストロフィーという難病と闘う鹿野靖明さん(1959-2002年)を取材したノンフィクション小説作品の映画化です。

原作は2003年に発刊、第35回大宅壮一ノンフィクション賞、第25回講談社ノンフィクション賞を受賞。

北海道札幌が舞台の実話の作品ですが、どこまでが本当の話なんでしょうか?

そして映画と原作とでは、どんな違いがあるのでしょうか?

今回は『こんな夜更けにバナナかよ』の実話がどこまで違い、どこまでが原作と映画で同じなのか、詳しく調査していこうと思います!

それではどうぞ!

 

映画『こんな夜更けにバナナかよ』はどこまで実話?

それでは映画『こんな夜更けにバナナ』かよはどこまでが本当の実話なんでしょうか?

少し掘り下げてみましょう。

 

『こんな夜更けにバナナかよ』美術

調べ始めてすぐに今作の美術監督であった三ツ松けいこさんが主人公の鹿野さんが住んでいた部屋の美術について記事が見つかりました。

ボランティアの力を借りながら自立生活を送っていた鹿野さん。

今作の鹿野靖明さん(大泉洋さん)が住んでいた部屋のセットは札幌「山の手団地一号棟」で作られました。

こちらは映画のモデルになった鹿野さんが実際に暮らしていた場所になります。

撮影の直前に空き室となったようで、実際に鹿野さんが住んでいたところをセット利用できたのは、すごいことですよね!

部屋が全部で8室あり、その中でも広めの部屋を今作のセットでは使用しました。

 

廊下と玄関はバリアフリーでフラット、今作でもボランティアが出入りしている玄関ドアが映されますが引き戸になっていて、車椅子にでもスムーズに出入りが可能です。

洗面台も車椅子に座ったまま使えるように低く設計されています。

 

実はこちらの「山の手団地一号棟」、今でも障がいを持った方がお住まいになられている集合住宅なんです!

その為、セットとして使用するに大きく加工する必要などはなかったんだそう。

鹿野さんが住まわれていた当時の写真を参考に、セットが作られているんだそうですよ。

壁に貼ってある貼り紙やレシート入れ、好物が書かれた紙、クラシックが好きだった鹿野さんのオーディオやCDのコレクションも再現されています。

 

また、美術で言えば鹿野さんが当時実際に使っていた車椅子をオークションで探し、鹿野さん役の大泉洋さんの体格に合わせて加工し、使っています。

資料写真では鹿野さんの部屋には手塚治虫の漫画や鉄腕アトムのグッズが多かったそうです。

『鉄腕アトム』は1963年にアニメ化されていますので、鹿野さんの子どもの頃はとても流行っていたのでしょうか?

今作でも部屋にはロボットのグッズが飾られていたりしますので、鑑賞の際は是非探してみてくださいね!

 

『こんな夜更けにバナナかよ』ストーリー

鹿野さんは「どんなに重い障がいがあっても地域で普通に生活がしたい」という意志を生涯貫いた人でした。

今作でも、ボランティアを集めて自立生活をする描写がありますが、実際に最初は鹿野さんも北海道大学を訪れボランティアを募ったそうです。

 

自ら募集したボランティア達に、自分で介助の仕方を教えながら約20年間過ごしてきました。

映画のタイトルにもなっている『こんな夜更けにバナナかよ』ですが、実際に深夜にバナナを食べたいと言い出した鹿野さんに対して、学生ボランティアが「いいかげんにしろ!」という気持ちで呟いた言葉です。

 

実際の鹿野さんも自由に生きる為にあれこれ要求をボランティアにする方でしたが、あまりのたくましさに、次第に怒りも消えたボランティア達が数多くいたのは、映画でも描写されています。

映画でも田中くん(三浦春馬さん)に「お前は何がしたいんだ」と説いていた鹿野さんですが、実際に大学生を中心に歴代総勢で500名程集まっていたボランティア達は、それまでの生き方に不安や不満を持った方々が多く、「もっと前向きに生きましょう」と声を掛けられた方もいたようですよ。

 

作中の美咲ちゃん(高畑充希さん)のセリフ「どちらが支えられている側かわからない」にもある通り、鹿野さんとボランティア達の関係性は、実際もあたたかい関係性だったんですね。

しかし、映画でも電話でやめることを伝える大学生ボランティアのシーンがありますが、やはり実際にもやめて行くボランティアも少なくなかったようです。

ボランティアによってどこまでが介護でどこからがワガママなのかという考え方の葛藤はあったようです。

 

『こんな夜更けにバナナかよ』の原作と映画の違いも調査!

今までは原作と映画との同じ部分を見てきましたが、次は違う部分を見ていきましょう。

まず大きな違いは、劇中で美咲ちゃん(高畑充希さん)に退院パーティでプロポーズをする鹿野さんのシーンがありますが、これはフィクションです。

鹿野さんは28歳の時に結婚し、33歳で離婚をしています、これは劇中でも語られましたね。

 

この理由については劇中では詳しく語られていませんが、実際はたまたま鹿野さんが連れてきた友人の女性と恋に落ちましたが、その女性は鹿野さんのボランティアの大学生と恋に落ち、離婚を切り出されたとのことです。

また、小説内で鹿野さんは睡眠時間、食べ物、飲み物、排泄物の量まで24時間管理され、介助なしでは生きることができない、プライベートはないに等しいし、恋さえも隠せないと記述があります。

この2つからインスピレーションを得た監督が演出として使用したのでしょう。

 

劇中の「俺はいつでも誰かに見られながら生活しているんだ」という鹿野さんのセリフは印象的です。

そして映画は鹿野さん役を大泉洋さんが演じている為、コミカルで楽しそうに生活している場面も多くありますが、実際の生活は映画よりもそう簡単なものではありません。

原作の著者である渡辺一史さんはノンフィクション作家で、濃密にインタビューを重ね、資料を読み解き作品を書くことで知られています。

原作の雰囲気は映画とは違い愛や涙、感動を誘うものばかりではなく、時に過酷な現実も赤裸々に記述されます。

 

障がい者とその家族、そして健常者も同様に生き方を考える事や、人を支える事、ボランティアとは何なのか、そんな本質に訴えかける内容となっています。

また直接的にノーマライゼーションを考えさせる記述も多くあります。

これは劇中では、直接言葉やセリフとしては描かれていません。

 

また、自身に影響を与えたエド・ロングに会いに行く為に英語の勉強を始めていた鹿野さんですが、劇中では英検の2級の試験に行くことが出来ませんでした。

実際の鹿野さんは英検準2級に合格、そしてエド・ロングに会う為に手紙も出していました。

その後エド・ロングからの「いつでも歓迎します。」という返事もありましたが、出発直前に肺炎にかかり入院することとなり叶わぬ夢となりました。

 

劇中で鹿野さんの最後はシーンにありませんが、実際には突然意識不明で救命救急センターに搬送、一緒に過ごした鹿野さんの家族でもある”鹿野ボラ”が駆けつけますが、鹿野さんはそのボランティアを帰らせ、最後に介助にあたっていたのは民間の介護サービスから派遣されたヘルパーさんだったそうです。

”家族”には見せたくないという鹿野さんの思いがあったのではないでしょうか。

 

まとめ

以上、「こんな夜更けにバナナかよ実話どこまで?原作と映画の違いも調査!」と題してお届けしました。

『こんな夜更けにバナナかよ』の原作と映画がどこまで違うのかをご紹介させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。

原作が実話なだけあり、映画も真実を伝えようとする描写の中にコミカルな表現や、暗くなりすぎないよう絵の色やライティングも考慮され、見ていて暗くなり過ぎないで「生きる力」を与えてくれるようなそんな映画に仕上がっていたのではないでしょうか。

原作がある映画はどうしても原作と比べられ評価を受けてしまう傾向にありますが、『こんな夜更けにバナナかよ』は映画は映画で訴えたいことがしっかりある軸の通った作品で、原作とはまた違う楽しみ方ができると思います。

2020年12月4日の金曜ロードショーでの放送も控えていますので、是非視聴のあと原作にも手を出して頂ければ違いを体感して頂けるかと思います。

どこが同じでどこまで違うのか比べてみるのも映画・小説どちらの作品の良いところも見えてくる鑑賞方法ですよね?

それでは皆さんで金ローまで楽しみに待ちましょう。

最後まで有難うございました。

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